七五三はいつ？｜年齢の数え方・お参りや撮影のおすすめ時期・当日の流れや服装

2025年11月17日公開

七五三は、子どもの成長を祝う日本の伝統行事です。3歳・5歳・7歳という節目の年齢で行うのが一般的ですが、数え年や満年齢でお祝いするなど、各家庭や地域の風習によってさまざまなスタイルがあります。

もともとは平安時代に始まったとされる儀式が江戸時代に庶民へ広まったと言われ、神社に参拝して子どもの健やかな成長を祈るのが大きな特徴です。近年では写真スタジオでの撮影や家族での会食など、現代的な祝い方も普及しています。

ここでは、七五三をお祝いする年齢の考え方やお参りの時期、撮影のタイミング、そして当日の流れや服装などをわかりやすくまとめました。大切な思い出となる七五三を、ぜひご家族で楽しく迎える参考にしてください。

七五三をお祝いする年齢

七五三は、一般的に3歳・5歳・7歳の子どもたちを対象にお祝いする行事ですが、地域や家庭の考え方により、祝い方に違いが見られます。

古くは数え年でお祝いする風習がありましたが、近年では満年齢で祝うご家庭も増えています。女の子でも5歳のお祝い、男の子でも7歳のお祝いをされるケースもあるように、子どもの成長度合いや家族の都合に合わせて選択できるため、柔軟な対応が可能になったことが背景にあります。また、写真撮影や服装の準備など、具体的なタイミングを決めるうえで、どの年齢でお祝いをするかが重要なポイントとなります。

七五三という名称は、文字通り3歳・5歳・7歳の子どもを祝うものですが、由来をたどると、元来は男の子・女の子で異なる儀式名が存在しました。これが現在の七五三へとまとめられ、日常生活の中で家族全員が子どもの成長を実感しやすい行事として広まったのです。

●本来の名称と意味

七五三は、もともと平安貴族などが行っていた子どもの成長儀式に由来すると言われています。当時は髪を伸ばし始める年齢や、初めて袴を着る年齢など、子どもの身体的な変化に合わせて儀式が営まれていました。これが時代を経て庶民にも広まり、それぞれの年齢の節目をお祝いする形に定着したのが七五三です。

・3歳男女：髪置（かみおき）

3歳は男女共通で髪置の儀式が由来とされ、かつては剃っていた子どもの髪をこの時期から伸ばし始める風習が一般的でした。現代では髪を切らない習慣は薄れていますが、3歳のお祝いとして神社に参拝し、子どもの健やかな成長を祈る風習はしっかりと残っています。着物を着せる場合は、着付けやヘアメイクに手間がかかることもあるため、前もって準備を進めると良いでしょう。

・5歳男子：袴着（はかまぎ）

5歳の男の子が対象となる袴着の儀式では、初めて袴を身につけることが大きな意味を持ちます。昔は子どもから少年へ移行する節目と考えられており、厳かな儀式として大切にされてきました。現代では、写真撮影や神社参拝の際に袴姿でお参りする子が多く、その晴れ姿は家族の思い出に一層深みを与えます。

・7歳女子：帯解（おびとき）

7歳の女の子にとっては、着物で本式の帯を締めるようになる帯解の儀が由来とされます。昔は子ども用の紐付きの帯から大人と同じ帯へ変わるタイミングで、女性としての成長を感じさせる大切な区切りでした。これを機に鮮やかな着物姿での写真撮影やお参りを行うことで、一生の記念に残る日となります。

●男女とも3歳・5歳・7歳のいずれもお祝いして良い

地域によっては3歳と7歳だけを行う、あるいはすべての年齢で祝うなど、習わしに幅があるのが七五三の特徴です。男の子も3歳でヘアメイクをするケースや7歳でお祝いをするケースなど、現代ならではのアレンジも増えています。七五三本来の目的はお子様の成長を神様に感謝し、健やかな将来を祈ること。男の子も女の子も性別に関わらず3歳・5歳・7歳でお祝いしても問題はありません。記念写真でも各年齢での表情やポーズの違いなど成長過程を楽しむことができるでしょう。大切なのは、ご家族の意向やお子さまの成長ペースを尊重してお祝いを楽しむことです。

●「数え年」と「満年齢」どちらがいいの？

かつては生まれた時点で1歳と数える数え年を用いるのが一般的でしたが、現在は満年齢で七五三を行う家庭も増えています。満年齢で行うメリットは、子ども本人がある程度成長してから祝うため、着物の着付けや写真撮影の準備がスムーズになる点です。家族のスケジュールやお子さまの体格や集中力などを踏まえて、最適なタイミングを選びましょう。

・数え年・満年齢対応早見表

例えば2020年生まれの子どもが数え年で3歳になるのは2022年ですが、満年齢で3歳になるのは2023年です。このように、誕生年によって七五三を行う年がずれることがあります。早見表を用意しておくと計画が立てやすく、神社や写真館の予約なども余裕をもって行うことができます。

・2025年～2029年（令和7年～11年）までの七五三の年齢早見表

毎年の暦やお子さまの成長具合、さらに休祝日との兼ね合いを考慮すると、七五三の計画は早めに検討するのが安心です。2025年から2029年にかけての対象年齢早見表を参考にすると、家族旅行や写真スタジオの予約計画を立てやすくなります。特に混雑する時期には早めの検討が大切です。

七五三のお参りを行う時期はいつ？

七五三と言えば11月15日が定番の日付ですが、混雑を避けるために早めや遅めの日程を選ぶ方も増えています。

かつては農作物の収穫が終わり、気候が安定している11月中旬が儀式に適していると考えられていました。しかし現代では、仕事や学校の都合、天候リスクへの配慮などから、お参りする時期が柔軟に変化しています。神社や写真スタジオの予約が取りやすいことや、子どもの体調面を考えやすいこともあり、9月や12月に行うご家庭も少なくありません。

●伝統的には七五三は11月15日

この日付の由来には諸説ありますが、古くは旧暦の11月中旬が気候も安定し、吉日とされていたためとも言われます。武家社会では将軍家や大名家などもこの日にお祝いを行い、一般庶民にも広がったとされます。現在でも11月15日を中心に多くの家庭が七五三を行うため、神社や撮影スタジオは大変にぎわいます。

●10月から11月が七五三シーズン

一般的に、神社が最も忙しくなるのは10月下旬から11月中旬にかけてです。週末や祝日には参拝客が集中しやすいため、衣装のレンタルや写真スタジオの予約も取りづらくなります。混雑を避けたい方は、平日や早めの10月に予定を組むと、ゆっくりと七五三を楽しむことができるでしょう。

●9月から12月にかけてのお参りも多い

近年は気候の変動も大きく、11月に入っても気温が高い日が続くことがあります。そのため9月から12月にかけて、「ここなら動きやすい」という日に合わせてお参りする家庭が増加傾向です。スタジオや外での撮影もしやすく、子どもの体調を崩しにくい時期を選べる点がメリットです。

●時期をずらす場合も

年度末や年始に近い時期にお参りするなど、混雑や季節の問題を避けて七五三を行う家庭もあります。神社でのご祈祷は通年受け付けていることが多く、写真スタジオの閑散期を狙えばお得なプランを利用できる場合もあるでしょう。お子さまや家族の予定を重視し、無理なく記念行事を楽しむことがポイントです。

七五三の参拝時期に関する注意点

七五三のお参り日程を決める際には、六曜や体調管理、衣装の受け取り時期など考慮すべきポイントが多くあります。

とくに11月は行楽シーズンとも重なるため、神社や写真館が大混雑になることが珍しくありません。さらに10～12月は気温の変化が大きく、子どもが風邪やインフルエンザにかかりやすい時期でもあります。こうした要素を踏まえて日程選びや健康管理を行うことで、家族みんなが安心して七五三を楽しむことができます。

●六曜は気にした方がいいの？

大安や仏滅をはじめとする六曜は日本文化に深く根付いており、大切な行事や儀式では大安を好む方も少なくありません。ただし近年は六曜をあまり気にしない家庭も増えていますので、必須ではありません。どちらを選ぶかはご家族の考え方次第ですが、大安は特に混み合いやすい点に留意しておきましょう。

・六曜早見表

七五三シーズンの土日や祝日の六曜を早見表にしておくと、最適な日取りを見つけやすくなります。特に11月の大安は予約が殺到するため、早めに神社や写真スタジオと相談を始めるのがおすすめです。六曜はあくまで目安の一つとして活用し、家族の都合やお子さまの体調を優先すると良いでしょう。

●「大安」は混みやすい

大安は結婚式やその他のお祝い事にも好まれる日柄です。そのため七五三の時期には、ご祈祷やスタジオ撮影の予約が集中しやすく、希望の時間帯が早々に埋まってしまうことも少なくありません。特に11月の土日祝日の大安は混み合うため、可能であれば平日を含め選択肢を広げて検討しておくとよいでしょう。スムーズにお祝いを進めるには、予約をなるべく早めに行うことが大切です。

●10～12月は体調管理に注意

気温が上下しやすい秋から冬にかけては、インフルエンザや風邪が流行する季節です。七五三の準備を進める際は、子どもの体調に配慮しながら無理のないスケジュールを組みましょう。撮影やお参り当日の朝は早起きになることもありますので、睡眠不足に注意して元気に当日を迎えることも大切です。お子様の洋装・和装いずれの場合でも体温調節のできる羽織物を用意すると安心です。
神社の外で待つ時間が長いと、子供は退屈してしまったり体力を消耗してしまうことがあります。参拝前にしっかり栄養と休息をとることも大切です。普段から温かい服で防寒対策をしたり無理をさせないようにしたりして、お子様をはじめ、家族の体調管理は慎重に行うようにしてくださいね。

七五三の記念撮影はいつがいい？各撮影のメリットや注意点

七五三を写真に残すタイミングは、前撮り・当日撮影・後撮りなどがあります。どの時期を選ぶかで準備や混雑状況が変わります。

家族全員のスケジュールを合わせやすい時期を撮影日に設定することが、何より優先すべきポイントでしょう。特に幼い子どもは衣装の着脱に時間がかかったり、体調を崩しやすかったりといったリスクがあります。そのため、時間的にも身体的にも無理のない撮影スケジュールを組むことが大切です。

●前撮り

4月〜10月ごろに撮影する前撮りは、秋の混雑期を避けて撮影できるため、ゆったりと準備・撮影に臨めるのが大きなメリットです。そのほかにも、お参り当日と違う衣装を楽しめること、お参り当日の予行演習にもなる、お参り当日のスケジュールに余裕ができるのでお子様に負担がかかりにくい、などが前撮りのメリットとしてあげられます。衣装のバリエーションが豊富に残っていることも多く、好みのスタイルを選びやすくなります。
ただし、実際のお参り当日とお子さまの成長に差が出ることがあるため、両者のギャップも記念になると捉えるかどうかは家族次第です。衣装の調整が必要になることもあるので気をつけましょう。

●当日撮影

お参り当日にスケジュールをまとめられるため、移動回数や衣装代の節約につながります。ご祈祷後に神社の境内で写真を撮れば、より自然な雰囲気のアルバムを作ることができます。一方で、当日は何かと慌ただしく進行しがちなので、お子様への負担も大きくなりがちなので、移動時間や食事のタイミングなど余裕を持った計画を立てる必要があります。

●後撮り

12月〜3月ごろに撮影する後撮りは、お参りが無事に終わって、落ち着いた環境で撮影できるのがメリットです。シーズンオフであればスタジオが空いており、予約も取りやすく、ゆっくりとポーズや衣装を選ぶことができます。ただし、日程がずいぶん先になるとお子さまの気分が変わる可能性もあるため、適度な間隔を考えてスケジュールを組むと良いでしょう。

七五三当日の流れ

当日は写真撮影と参拝、そして会食などのスケジュールを一連の流れとして把握しておくと、慌ただしさを軽減できます。
子どもの着替えやヘアメイクだけでも時間がかかるため、取り組む順番や移動時間をあらかじめイメージしながら計画を立てましょう。特に写真スタジオや神社は混み合うことが多いので、予約時間や移動ルートの確保がスムーズに進むよう準備が必要です。最後には家族そろって会食を楽しむことで、かけがえのない一日を締めくくりましょう。

●一般的な当日の流れ

七五三当日は、着付・ヘアメイク→写真撮影→神社参拝→会食という流れがよく見られます。写真撮影を先に済ませることで、子どもが疲れる前に一番華やかな状態を写真に残せる利点があります。さらに、参拝や会食を落ち着いて楽しむためにも、一日の流れをあらかじめ家族全員で共有することが大切です。

1. STEP1：予約した写真スタジオや写真館へ来店
2. まずは予約したスタジオに遅れずに来店し、事前に決めていたプランの最終チェックを行います。余裕をもってスタジオに着けるよう移動時間も計画しておくとよいでしょう。
3. STEP2：着付け・ヘアメイク
4. スタジオのスタッフに着付けやヘアメイクをしてもらうと、お子さまが七五三らしい雰囲気に仕上がります。着慣れない着物や衣装を着せるため、リラックスできる声かけをすることも大切です。和装の場合は、帯の締め付けが苦しくないかをチェックし、お子様が動きやすいように調整してもらいましょう。
5. STEP3：スタジオ撮影
6. カメラマンが子どもの自然な笑顔を引き出しながら撮影を行います。お気に入りの小物やおもちゃを持参すると、お子様が退屈することなく撮影を楽しめるでしょう。
7. STEP4：神社へ移動してご祈祷
8. 撮影後は神社に移動し、予約した時間に合わせてご祈祷を受けます。混雑する場合は順番待ちが発生するため、水分補給や防寒対策などもしっかり行いましょう。祈祷の際は初穂料を納め、その後に神職による祝詞を受けて、お子様のこれからの健やかな成長を祈ります。ご祈祷の授与品として、千歳飴やお守りをいただくことも多く、家族にとって大切な思い出となるでしょう。
9. STEP5：家族で会食
10. ご祈祷が終わったら、家族そろって食事をとりながらお祝いムードを満喫します。和食や洋食、個室を用意したレストランなど、子どもの好き嫌いや人数に合わせてお店を選ぶと安心です。

七五三にふさわしい服装とコーディネートのポイント

七五三では子どもが主役となりますが、両親や祖父母の服装にも気を配ると、写真や会食の雰囲気が格段に良くなります。

お子さまが着物の場合、親御さんや祖父母はセミフォーマルな装いを心がけると全体の統一感が出ます。スーツやワンピース、フォーマル用の着物など、家族写真の際に色味や柄を揃えると華やかさがアップします。特に主役の衣装をより引き立てるように配慮すると、写真にも素敵に映えるでしょう。

●お子様の服装

男の子なら袴、女の子なら着物が一般的な選択肢ですが、スーツやドレスを選ぶご家庭も増えています。子どもが動きやすいか、自分でトイレに行きやすいかなど、実用性面も合わせて検討すると当日ストレスを感じにくいです。色や柄は好みに合わせつつ、伝統的な和装ならではの雰囲気も楽しんでみましょう。

●パパとママの服装

パパはダーク系のスーツ、ママは落ち着いた色味のワンピースやセミフォーマルな着物が人気です。単色で揃えたり、小物で差し色を加えたりすることで、主役である子どもの衣装を引き立てることができます。親の服装にもフォーマルさを持たせると、神社でご祈祷を受けるときにより厳かな雰囲気を演出できます。

らかんスタジオで思い出に残る素敵な七五三のお祝いを

七五三はお子様の成長を祝う大切な機会で、家族全員にとって思い出深い行事になるでしょう。日取りや年齢の数え方など、厳しい決まりはありませんので、お子様の安心・安全を第一に考え、ご家庭に合ったスタイルで取り組んでみてください。何より大切なのは、お子様とご家族が笑顔で過ごせることです。

らかんスタジオでは着物の着付けから写真撮影、アルバムの作成まで一貫したサービスで七五三のお祝いをお手伝いいたします。七五三の記念撮影は、前撮り、当日撮影、後撮りと一年を通して受け付けています。節目の記念にはぜひパパもママも着物に着替えて楽しみませんか？素敵な七五三の思い出を形に残してください。